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そら

新しい歌が聞きたいなあ。なんでもいいから、新しい歌が聞きたい。そしてそれをうつくしく思いたい。陶酔する時間がほしい。安定した知っている陶酔ではなくて、まるで知らないところへ連れて行ってほしい。どんどん貪欲になる。下品になって、厚顔になる。わたしはどんどん不感症になってゆくから、足りない、足りない、いまのままでは足りないぜんぜん足りていない、もっともっともっと先が見たくなる。もっと先。もっともっと先。過去なんてない。未来だって存在していない。みんな夢みたいなことばかりを言う。わたしは足元ばかりを見ている。足元。地面にへばりついているわたしの足。足、へばりついている、けれどでもほんとうは、へばりついていないかもしれない。違うのかもしれない。ここにしかいないけれど、ここは定義できないのかもしれない。難しいことを言われてもわからない。「人間の言葉はわからないよ」。
昔は音楽、かかっている音楽、を途中でぶつりと切ることができなかった。CDウォークマン、その□ボタン、音楽の途中で押すことができなかった。音楽が鳴っている最中に止めなければならないのなら、フェイドアウト、ゆっくりと音量を絞って、そうじゃないと音楽を殺すことができなかった。繊細なわたし。繊細だったわたし。いまはもうぶつりと切ることができる。いつでもどこでも音楽を殺すことができる。そんなことじゃ鳴り止まないと知ったからかもしれない、でも、やっぱり、単に不感症になっただけなんだろう。
欲しがるのは見たこともないもので、うっとりして酔いしれて、すべてを忘れたい。覚えているなんてみっともないことはできない。瞬間、しゅんかんに生きているけものでいい。踊っているのはそのときだけだし、踊っているその腕がその軌跡を描くのはそのときだけだし、踊っているその腕がその軌跡を描いたことを意識すらしないのはそのときだけだし、だから、わたしは、しゅんかんに生きているけものでいい。あたらしい、おんがくが、ききたいな・・・・・、そんなこと考えて、なにもわからない。不感症だから、不感症だから、もっとちゃんとして、もっと強くして、もっとわたしにわかるように酷くしてよ。知らない音楽を知りたい。知らない音楽を知りたい。

友だちと原美術館に行ったのだけれど今回の展示はすごく好きそう!と思ったらそうでもなくて、芸術家ってほんとうに性器がすきだなあ。たくさんの乳首とか、膣。男性器とか。透明できらきらしている、有機を象る無機。きらいじゃないけど。ぞくぞくもしないやあ。
一月にはひとが死ぬみたいで、こないだは祖母が死んで、いろいろ慌ただしかった。仕事も忙しい時期で、何年かぶりに風邪だってひいて、なんだかよくわからなかった。仕事は一段落ついて、しばらく休みになる。ピアノを弾きたい。ピアノを弾いていたい。

階段は灰色で、むかし見た色と変わっていない。大きな鏡に映る椅子は、相変わらず古びている。コンビニの前に座る女子高生や、ゲームセンターでタバコを吸う少年。交番であくびをする警察官。たまにしかこないバス。
腐っていくのだろうか。こうやって腐っていくのだろうか。うつくしくただそうであるようにそうであるのだろうか。変わらないことは正しいことだろうか。死んでいるのだろうか。それはもう腐っているのだろうか。
安定しているものたち。不変を内包する心象風景。
死んでいるのだろうか。

知らないことを知りたい。
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